老化と炭酸飲料の関係
皆さんはテロメアという言葉をご存知でしょうか?
私たちの体を作っている細胞は常に分裂を繰り返し新しい細胞を作り出す
そのことで若さを保っています
でも細胞というものは無限に分裂できるものではありません
ある回数、分裂した細胞はそれ以上分裂できなくなります
これを細胞死と言います。
この細胞死と密接に関わっているのが
テロメアと呼ばれる染色体の末端にあるものです。
細胞は分裂するたびにテロメアが短くなっていきます。
実際、赤ちゃんのテロメアは長く、
老人のテロメアは短いと言われています 。
この、テロメアの長さは「細胞の若さを示す時計」と考えられています。
このテロメアの長さを維持することが重要ということです。
今回は、このテロメアの長さと 炭酸飲料の間に関連性があるという
お話をしたいと思います。
具体的には米国内の5309人の糖尿病や心臓疾患の病歴を持たない
20歳~65歳の人を対象にした
アメリカ全国健康・栄養調査の1999年から2002年のデータの分析結果です。
この調査で分かったことは、砂糖で甘くした炭酸飲料の消費は
テロメアが短くなることと関係があるという結果報告です。
砂糖で甘くした炭酸飲料を定期的に摂取すると
飲まない人に比べ
テロメアが短くなり、免疫細胞が老化し
代謝性疾患の発症にも影響を与える可能性があるということでした。
代謝性疾患とは
糖尿病、脂質異常、高血圧、高尿酸血症、
狭心症・心筋梗塞、脳梗塞、睡眠時無呼吸症候群
などの病気のことです
一般的に見てタバコを吸う人がもつテロメアの長さと
同じくらいになるということでした。
つまり、炭酸飲料を飲むとタバコを吸うことと同様に
テロメアが短くなるということ。
テロメアは歳をとればもちろん自然に短くなっていきますが
毎日500ミリリットルのペットボトルを1本飲めば
4.6歳も老化してしまうということがわかったのです。
今回の実験は砂糖や果糖ぶどう糖液糖と炭酸の組み合わせの飲み物のみということ
でしたが、飲み物には注意が必要ですね。